プリンプリンのババロア

怠け男日記 改め プリンプリンのババロア です。よろしくお願いします。

小学生のときにもらったラブレター

僕のことを昔から知ってる人は知っているかもしれないが、僕はモテない。30年ぐらい生きてきて、ほとんど女性とプライベートで遊んだ経験がない。

すみません、まったくないです。ちょっと見栄を張りました。たぶん僕ぐらいの年代の男性なら、これまでにたくさん遊んできているはずだ。特にモテようとしなくてもバイト先の後輩とか、ゼミの仲間とかといい感じになってねんごろになるんでしょ?知ってる知ってる。

箸にも棒にもかかりやしない。30年間ずっと誰にも捕まらず流れ続けてきた流しそうめん。それが僕だ。

原因はわかっている。たぶん性格が悪いのだ。心当たりはたくさんある。近所の無職の兄ちゃんを心のなかで馬鹿にしたりとかしてるからだ。

そんな僕にもかつて一度だけ箸に引っかかりそうなことがあった。あれは僕が小学3年生ぐらいの頃だった。当時、僕は牛乳瓶の底のような分厚くてまん丸なレンズのメガネをかけていた少年だった。当時、同級生の中でも群を抜くダサさだったと思う。なんであんなメガネをかけていたのか。

そんなメガネボーイだった僕は、兄の影響で少年野球チームに入っていた。当時は割と体を動かすのが好きだった。少年野球をしている同級生は僕を含めて3,4人だったので、当時はクラスでも運動ができるようなイメージに思われていたのかもしれない。

とある日、母が手紙を持ってきた。家のポストに入っていたらしい。女の子らしいピンクの封筒。さすがに僕もピンときた。

これは…ラブレターだ……!

自分でも瓶底メガネはダサいと思っており、自分の容姿に自信がなかったためラブレターをもらったときは衝撃だった。
まっさきに母親にラブレターを見られたことに恥ずかしさを感じつつ、隠れて一人で読むことにした。

ラブレターには差出人の名前は書かれていなかった。内容は細かく覚えてはいないが、こんな感じだった。

あなたのことが好きです。
野球をしている姿がかっこいいです。
これからも頑張ってください。
私の大切なものをあげます。

そう書かれたラブレターには、何かが同封されていた。


なんだろうと思い中から取り出すと、出てきたのはリザードポケモンカードだった。


(引用: リザード | ポケモンカードゲーム公式ホームページ)

衝撃だった。

なぜリザードなんだ。

僕がヒトカゲを持っていなかったら使えないじゃないか。

というか、ポケモンカードって1パックに1枚はキラカードが入ってるんじゃないのか?

僕への想いはポケモンカード1パックに劣るのか?

というか君は誰なんだ!この手紙をもらった僕はどうすればいい?

一体なにが目的なんだ!!!


いろんな想いが僕の頭を駆け巡った。

結局、そのことは誰にも言えないまま、ラブレターを送ってくれた女の子の名前もわからないまま、現在に至る。


あれは一体だれの仕業だったんだろう。今でもたまに思い出して気になってしまう。もしいつか、小学校の同窓会が開かれるとしたら正体をどうにかして突き止めたい。

正体を突き止めたらこう問い詰めるのだ。


「あのとき、僕とキラカードどっちが大事だったの?」って。


こんな性格の悪いことを言ってるからモテないんだろうなー