プリンプリンのババロア

怠け男日記 改め プリンプリンのババロア です。よろしくお願いします。

なぜ亜美に「微笑んだから、気づいたんだ。」が与えられたのか?

「微笑んだから、気づいたんだ。」を聴いてから、なぜ亜美にこの曲が与えられたのかが不思議だった。亜美にしては大人っぽすぎる気がするし、恋愛にフォーカスが当たっているのも意外だった。

亜美真美は双子で性格もよく似ているが、以下の点に違いがある。

亜美 = 恋愛にはまだ興味がない
真美 = たまに思春期らしく恋愛を意識した発言をする

もちろん亜美が恋愛の曲を歌うのがダメなわけではないけど、この曲を割り振るならどちらかといえば真美の方が適任じゃないかと思っていた。

そんなことを考えながら歌詞を読んでいるうちに、自分なりに納得のいく解釈ができたので以下に記載する。端的にいうと「この曲は恋愛の曲ではない」という結論になっているので、もし気分を害されそうならこの先は読まない方が良いかもしれない。こんな解釈もアリかもしれない、と気楽な感じで読んでもらえると幸いです。

歌詞の解釈

双海亜美(下田麻美) 微笑んだから、気づいたんだ。 歌詞 - 歌ネット

この曲の登場人物は2人。「いつも笑顔を見せている君」と「君に恋をしていることに気づいた僕」だ。内容を簡単にまとめると以下のような内容だ。

落ち込んでいた僕は、君の笑顔につられて微笑んだときに
(君自身が落ち込んでいるときもあるはずなのに)
いつも笑顔をみせている君の強さに気づく。
そして、いつのまにか君のことを好きになっている自分に気づく。

この曲の特徴的な部分は一人称が「僕」という点だ。つまり、この歌詞は男の子目線であることがわかる。ということはその相手である「君」は女の子である可能性が高そうだ。

(↑作詞の松井洋平さんも男の子目線で書いたっぽい)

そこで歌詞の君の部分に注目してみると、「悪戯を思いついたみたいな君」「楽しいこと探しているみたいな君」とある。

「悪戯をする」「いつも楽しいことを探している」女の子………これって亜美そのものではないか?「君」の特徴がそのまま亜美に当てはまる。

君 = 亜美 という仮説を立てて読んでみると、だいぶ印象が変わってくる。亜美に恋をする男の子視点の曲ということになる。ただ、そう考えると亜美が自分自身のことをべた褒めしまくる自画自賛の曲を歌っていることになってしまう。「誰よりも頑張ってる君」とか「君だけが持っている強さ」とか。他人の目を通して自分のことを歌う表現手法はあるのかもしれないが、それにしても普通はこんなに自分のことを褒めないような気がする。

それに相手の男の子は誰だろうか?いつも亜美のことをを見ている男……プロデューサーだろうか?

そこまで考えて、もしかするとこの曲は恋愛が本質ではなく「自分をP視点でべた褒めする(自画自賛)」というチョケ方をしている曲なのではないかという仮説が浮かんだ。

その解釈でいけば亜美にこの曲が与えられたのも納得がいく。ちゃんとした恋愛の曲じゃないなら自分自身をべた褒めしている形になっているのも納得できるし、亜美らしい*1

いつもより真面目に丁寧に歌い上げているのも、自画自賛の歌は真面目に歌い上げた方が面白いから、と理由がつけられる。

765プロの内輪のパーティーかなにかで「亜美に恋をしている兄(c)視点の曲を歌いまーす」と、そんなチョケ方をしている亜美の姿が容易に想像できる。

かなり推測混じりの仮説だけど、亜美にこの曲が与えられた理由として自分なりに納得のできる解釈ができた。

真美との対比

微笑んだから、気づいたんだ。」はLIVE THE@TER PERFORMANCE(以下、LTP)シリーズに収録されている曲だ。

同じくLTPシリーズに収録されている真美の曲は「DETECTIVE HIGH! ~恋探偵物語」だ。こちらの楽曲はコミカルな表現だが、恋をしている女の子が主人公の曲だ。

双海真美(下田麻美) DETECTIVE HIGH! ~恋探偵物語~ 歌詞 - 歌ネット

先程の「微笑んだから、気づいたんだ。」の解釈が正しいとするなら、下のような対比が成り立つ。

「微笑んだから、気づいたんだ。」 = 恋愛の曲と見せかけてチョケた歌詞
「DETECTIVE HIGH! ~恋探偵物語~」 = チョケているがガチの恋愛ソング

こうしてみると、上記の2曲は冒頭で挙げた亜美と真美の印象にピッタリ当てはまっているように見える。

更にいうと、上記の2曲はいずれも松井洋平さん作詞のため、この2曲は対称的な位置づけで意図的に作詞された可能性もあるかもしれない。

最後に

以上、この曲の歌詞についての自分なりの解釈を述べた。合っているかどうかはわからないけどこの解釈ができたことで曲の解像度が上がったし、更に好きになれた。歌詞を読み解くのって面白い。

また、今回は一人称が「僕」だから男の子目線の曲であると断定したけど、真の一人称からもわかるように、一人称が「僕」の曲が必ずしも男の子目線の曲であるとは限らない。

そう考えると、真の持ち曲の歌詞の解釈を改めて考えたり、一人称が「僕」の元々男性目線の曲を真に歌わせたら起こる解釈の変化について考えてみるのも面白いかもしれないな。

それはまた気が向いたら、ということで今回の記事は終わります。

*1:自画自賛をしているのが、ではなくふざけているところが