2月12日と13日の2日間に渡って開催された『THE IDOLM@STER MILLION LIVE! 8thLIVE Twelw@ve』を目撃しただろうか。圧倒的なライブパフォーマンスでプロデューサーを魅了したアイドルたちの姿は記憶に新しい。昨年5月に開催された『THE IDOLM@STER MILLION LIVE! 7thLIVE Q@MP FLYER!!! Reburn』では野外でのパフォーマンスで新たな可能性を提示したミリオンライブだったが、8thライブはよりプロデューサーとの"絆"を感じられるライブになった。
そんなライブを披露したキャスト陣への感謝の気持ちを伝えるために"ありがとうタオル"を自作したのれん氏にインタビューを行った。インタビュアーは"ありがとうタオル"のデザインを担当した私(くっきい)が担当させていただいた。
文字とかを出さなくても"伝わったな"って気持ちにはなったんですよ。こっちの想いは伝わってるなっていう
くっきい「本日のれんさんにお越し頂いたのは、先日アイドルマスターミリオンライブの8thライブが行われたと思うんですけれども、その際に"ありがとうタオル"を作られたということで、今日はその件について詳しく伺いたいなと思っています」
のれん「よろしくおねがいします」
くっきい「まず、ありがとうタオルを作るに至った経緯を伺ってもいいですか?」
のれん「もともとは7thリバーンのときに初めて声が出せないライブということになって、そのときにうちわを作ったんですよ。そこに"ありがとう"と"担当の名前"を入れてて」
くっきい「なるほど、その当時から今のありがとうタオルの構想があったと」
のれん「というか、その当時から本当はタオルが作りたかったんですよ」
くっきい「えっ、そうなんですか?」
のれん「そうですね。まず作ろうと思ったきっかけは、(7thライブの)チケットを発券したら席がまあまあ良さそうな席で、これは本腰を入れないとやばいぞと。行けない人も多そうだったし前の方の席だったから、これはもうやらねばと思って」
くっきい「なるほど」
のれん「本当はタオルを作りたかったんですけど、依頼をするのに時間がかかるってことがわかって。これは間に合わないぞ、と」
くっきい「なるほど、それでうちわに」
のれん「そうなんです。それでうちわを作ったんですけど、(7thライブの)レギュレーションを確認したらうちわも駄目と」
くっきい「7thライブではタオルもうちわでの応援も駄目だったんですね」
のれん「そう。でも7thを観ればわかったと思うんですけど、なんかこう、文字とかを出さなくても"伝わったな"って気持ちにはなったんですよ。こっちの想いは伝わってるなっていう、ありがとうっていう気持ちとか、楽しんだよっていう気持ちとか。あの場は(うちわが)なくても良かったかな、とは思った」
くっきい「たしかにあの7thライブでは多くの人が話していましたね。言葉は出せなくても演者の皆さんと我々の気持ちが確かにつながっていたというか、絆を感じられたというか。実際に私も現地で参加していましたが、エモーショナルな部分で深くつながれたっていう実感はあったと思います」
のれん「そうなんです。で、まあ今回(8th)のライブ要項を確認したら、うちわはどうか、ボードはどうかっていうレギュレーションがしっかり書いてあって。あ、じゃあ今回は持っていっていいんだってなって。そうなった時に"ありがとう"って書かれたタオルを作りたいっていう想いが日を追うごとにだんだんと膨らんでいって」
くっきい「はい」
のれん「で、もともと去年の年末ぐらいに(ありがとうタオルを)作ろうかなっていう話を何人かとしたんですけど、そこにきてLet's get Together!!!(以下、LGT)っていうイベントが入ってきて」
くっきい「ありましたね」
のれん「そのイベントに参加すると公式の"ありがとうタオル"が配られるってことになって。じゃあそれでいいじゃんと思って一旦作るのはやめたんですけど、結局そのイベントが(コロナ感染拡大防止の観点から)中止になっちゃって」
くっきい「あれは残念でした」
のれん「もしかしたら公式から(ありがとうタオルの)通販とかあるかもしれないと思ったんですけど何もなかったんで。じゃあ(自分たちで)作るしかないか、と思ったのが1月の後半ぐらい。それが作るきっかけかな」
ただもう、そのときには俺はもう傷だらけだったので。もういい、俺はもう一人で作るってなってて。
くっきい「ありがとうございます。では実際に作るとなって、どういった形でプロジェクトが進んでいったかをお伺いできますか?」
のれん「はい。正直、そのときは何もビジョンが見えてなかったんですけど、今までもオリジナルTシャツとかは作ったりしてたんで、(人数が)集まってから考えればいいか、っていうのが始まりだったんですけど」
くっきい「はい」
のれん「年末ぐらいに作りたいよねって話を何人かとしたってさっき話したんだけど、そのときに『作るなら声かけてよ』っていうのは何人かに言われてて」
くっきい「年末の時点で参加希望者がいたんですね」
のれん「そう。だから作るときは声かけるわってなってたんです。で、そろそろLGTの(公式からの)タオルの販売もないなっていう頃にアイマス仲間が集まっているDiscordで募集をかけたんですけど。あのー、全然人来なかったんですよ(笑)」
くっきい「なるほど。それは辛いですね(笑)」
のれん「いや本当に絶望しましたね(笑)」
くっきい「年末に希望を出していた人も集まらなかった?」
のれん「そうですね。まあ私が提示した集合時間が19時半だったことが(原因として)大きいのかなと言われてますけども。でも、あの悲しみはもう忘れられない」
くっきい「なるほど。そこで大きな傷を負ったと。――それで、その後どうなったんですか?」
のれん「19時半ぐらいに集まって、どういう感じで作ろうかって会議をしようと思ってて。19時半頃からDiscordの通話に入って待ってたんですけど、10分ぐらい誰も来ない」
くっきい「なるほど」
のれん「(年末の時点では)作るつもりがなかったMさんがそれを見かねて入ってきてくれて。ずっと一人だったから入ってきたって言われて」
くっきい「なるほど」
のれん「そこで誰も来ない。俺は誰も信じられねえよって話をしていたら、その何分後かにくっきいさんも入ってきて」
くっきい「そうでしたね」
のれん「その時の荒れ方といったら酷かったよね」
くっきい「そうですね。ちょっとあのときののれんさんはかなり傷ついていて、ちょっと見ていられなかったですね」
のれん「それで20時すぎてちょっとしたらメンバーが集まり出してきて。ただもう、そのときには俺はもう傷だらけだったので。もういい、俺はもう一人で作るってなってて。もういい、お前らなんか知らんと。俺は自分のありがとうタオルを作るってなってるところをどうにかなだめられて」
くっきい「そうですね(笑) 先に参加していた僕とMさんでなだめて」
のれん「ほんとにね。この二人の言葉しか聞かなかったから。もうそれでね、俺別に作るしってなってたんだけど、そこでMさんがみんなの手書きの”ありがとう”を重ねたらいい感じになるんじゃない?ってアイデアを出してくれてね。ここからはくっきいさんがデザイン担当みたいな感じになったんだよね」
くっきい「そうですね。それでみんなで"ありがとう"って書いたものを合わせてみて、いい感じになりそうって感触があって。今回、このタオルを作る目的が我々からの”ありがとう”を伝えるっていうものだったから。みんなで書いた文字を使うっていうのが(意図に沿っていて)良かったんですよね」
のれん「あれは良かったですね。で、まあ作りたい人は俺にDMをくださいって感じでDiscord内で募集してプロジェクトが始まった感じですね」
くっきい「そうですね。そうしてみんなから集まってきた”ありがとう”っていう文字を重ねて最後にちょっと線を太くしたりしていい感じにするっていう作業をして」
のれん「最終的に14人集まったんだよね」
くっきい「はい。で、最終発注の直前でカラーを決めてなかったことに気がついて。最初はテストで作ったオレンジで発注する流れになってたんですけど、いっそ個別でカラーを作っちゃうかって話になって」
のれん「担当色ほしいよね、みたいな感じでね」
くっきい「試しに作ってみたらどの色も全部良くて、結局参加した人の分は全部担当(アイドルの)カラーを作ったんですよね。統一した色もそれはそれでいいんだろうなとは思うんですけど、自分だけのって感じがね」
のれん「そうね」
なんていうか、これが俺なりの愛なのかなあって
くっきい「はい、制作についてはこんなところなんですけど、”ありがとうタオル”を実際に8thライブで使ってみてどうでしたか?」
のれん「うーんなんだろうなあ、良かったとしか。実際7thで文字とか声で伝えられなくて、悔しかったっていう気持ちが俺の中に確実にあって。今回見えてるかわからないけどありがとうを伝えられて嬉しかったですね。なんていうか、これが俺なりの愛なのかなあって」
くっきい「きっとキャストの皆さんにも十分に伝わっていると思いますよ(笑)」
のれん「ありがとうございます。ただね、なんかやっぱり実際に使ってみると、うちわもなんですけど、文字が入ったものを出すタイミングが分からなくて」
くっきい「なるほど」
のれん「いままでそういうライブを通ってこなかったから曲のどこで出せばいいんだっていう、そういう感じにはなりました」
くっきい「普段はサイリウムを振ってますしね」
のれん「そう、声も出せてるし。そうなると結局、最後の『Thank you!』しかないんですよ」
くっきい「そうですね。そこなら確実にありがとうって言いますしね」
のれん「ただ曲中は曲に集中しちゃって、本当に曲が終わって演者さんたちが捌けていくところでしか出せなくて。でもそこではきちんと”ありがとう”を伝えられたので、作ってよかったなと思いました」
まあ結果いい感じになったからOKよ。今回はね
くっきい「なるほど。”ありがとうタオル”を作って良かったとおっしゃっていましたが、最初19時30分に来なかった人たちのことを今はどう思っていますか?」
のれん「うーん、そうねえ。忘れはしない(笑)。けどまあ、現地でタオル渡して、写真を撮ったりして良かったんですよね。自分がもともと楽屋花とかを一人で贈ったりしてて、後から誘ってほしかった的なのをどこかで聞いて。じゃあ誘ってみるかってやったら誰も来なくて」
くっきい「まあ今回は年末に誘った人もその時間には来なかったですもんね」
のれん「そうそう。まあ5人くらいは来るかな~って募集したら、誰も来んのかい!?ってなってね。だからね、言ってほしい。何時以降なら行けるとか」
くっきい「無駄に傷つくことになってしまいますからね(笑)」
のれん「そう、無駄にね。まあ結果いい感じになったからOKよ。今回はね」
くっきい「今回は許すと?」
のれん「許そう。許していこう」
くっきい「8thライブで”ありがとうタオル”を作りましたが、今後、同じようなグッズを作る予定はありますか?」
のれん「そうですね。まあタオル関連はわからないんですけど、やりたいのはフラスタですかね。今は送るのがコロナの関係で出来ないんですけど、フラスタがOKになったらやりたいですね」
くっきい「それはまた今回のようなアイマス仲間と?」
のれん「そうですね。その時はまた19時30分くらいに募集を出したいと思います(笑)」
くっきい「予定を空けておけと?」
のれん「1日前くらいに募集を出すので是非ね!」
くっきい「なるほど。では今回のインタビューはこれくらいにしたいと思います。本日はたくさん語っていただきありがとうございました」
のれん「ありがとうございました」